ドラゴン・エプロン・メモリーズ
大人になったということなのだろうか。
最近は、創作物を見たり製品を使ったりしていると、それ自体よりも作り手に思いを馳せるようになってきた。
これを作った人は天才だな~
何してるときに思いついたんだろうな~
などと、感謝や感動とまではいかずとも、そういう漠然とした感想を抱く。
そうやって製作者の心情や意図を想像することで、まるでツボ押しのように脳みその"クリエイティブ"をつくる部分を手軽に刺激できる気がする。
それで話は変わるが、小学生の頃、家庭科でエプロン作ったじゃないですか。(地域によっては覚えがないかもしれないが)
男子はドラゴンとか炎の柄で、女子はかわいいキャラクターのやつ。
もちろんあれにも、企画した人間がいるわけだ。
責任ある立場の大人たちが会議室の長テーブルを囲む中で、
「ドラゴン柄のエプロンを作りましょう」
そう発言した人間が確かにいたわけだ。
想像してみてほしい。
ホワイトボードに赤で書かれた"ドラゴンのエプロン"の文字。
「よし、ドラゴンでいこう」ゴーサイン。
デザイナーにドラゴン柄のエプロンを発注する。
何度も試作を重ね、デザイン案が決定する。
そしてようやく、生産ラインにドラゴン柄のエプロンが乗ることになる。
毎年ドラゴン柄のエプロンは全国各地の小学校に発送され、子供たちに笑顔を届ける。
そう思うと、小学校以外で売ってるのを見たことがないドラゴン柄のエプロンにも感慨深いものがありませんか?
え?無い?
そうですか無いですか、僕もないです。